お気に入りの本「沈黙すればするほど人は豊かになる」

私のお気に入りのドキュメンタリー映画「大いなる沈黙へ」、この映画に登場するグランド・シャルトルーズ修道院について書かれた本を、教会のお友達から教えてもらいました。映画を見て気に入っている方には、オススメの一冊です。

映画のシーンを思い出しながら楽しめる本

「沈黙すればするほど人は豊かになる」というタイトルの本で、修道院の歴史から始まり、グランド・シャルトルーズ修道院の運営に関することや修道士の生活などについて書かれています。

この本を読みながら「これは映画に出てきたあそこかな?」と映画のシーンを思い出しながら読むのがとても楽しいです。映画で知った修道士たちの生活を、この本を読むことでもう少しよく知ることができます。
グランド・シャルトルーズ修道院には修道士と、修道士の生活をサポートする助修士がいて、映画に出てきた青い修道服を着て料理をしたり、森の中の水源を点検して人物が、おそらく助修士なんだんろな、と想像ができたりします。

映画の中に登場していた修道士の一人が、現在の修道院長で彼のインタビューも掲載されています。映画の中では修道院長になる前の「修練長」という立場だった頃のようです。
映画の中で、祈りを終えた彼がカメラに向かって微かに微笑んだのが印象的だったのですが、本の著者も同じように感じたらしく、そのことが書かれています。

哲学的な内容はナシ、だけど興味深い修道院の生活

私にはとても興味深い本ですが、Amazonのレビューはあまりよくありません。
その理由は、本のタイトルにあります。「沈黙すればするほど人は豊かになる」というタイトルが哲学的な内容を連想されるのです。それを期待して購入した人にとっては期待はずれの内容とないます。
この本に、哲学的な内容は殆どありません。修道院の歴史や、グランド・シャルトルーズ修道院の周りの情景や近くの町のこと、そして修道院の組織や修道士たちの生活について書かれているだけです。

この本を読みながら、修道士たちの生活に思いを巡らし、それはどんな生活だろうと想像しながら、沈黙を守り生涯を祈りに捧げることを考えるとき、自分の中で何が必要なのかを考えることはできます。
ただの読み物として読んでも興味深い本ですが、そう考えることで、自分の人生について考える余地は十分にあります。

私は自分に彼らのような生活ができるとは思えませんが、生涯を祈りに捧げる人生を羨ましく感じることがあります。
映画に登場する修道士たちの顔は、みな穏やかで幸せそうです。

私は忙しい日々の中で、ゆっくりと祈る時間や神様と向かう時間があるのか、と考えると、殆どないことに気づきます。仕事に追われて、ぐったりと疲れ、ロザリオの祈りをしようと思いながら眠ってしまったことも数知れず……。
できるのなら、静かな自然に囲まれたところで、余計なものを持たずに、ゆったりとロザリオを作りながら、祈りのある生活がしたいと思ったりします。

そんな私には、この本を読みながら修道士たちの生活を想像することで、ほんの少しだけ彼らの世界に入れた気がして心が癒されます。未だに、大きなディズプレイで映画のDVDを再生しながら、ロザリオを作ることがやめられません。