カトリック 典礼色と祭服の色
カトリック教会のミサに通い始めた頃、ふと気になったことがありました。それは司祭の着ている祭服の色です。最初は好きな色を着ているんだろうか?と思いましたが、どの司祭も同じ色の祭服やストラ(首からかける帯)をつけています。どうやら、好きな色を着ているわけではなさそうです。
典礼色と祭服の色
典礼や祭儀で使う祭服やストラの色は、季節、年間、祝祭日(典礼暦の周期)によって決められた色があります。基本は、白・赤・緑・紫の4色で、その他に金色、黒やピンクがあります。
白:神の栄光、純潔さ
喜びを表す典礼に使われます。
復活節と降誕節、受難の日以外の主の祭日、聖母マリア、天使、殉教者でない聖人の祝祭日、
諸聖人(11/1)と洗礼者ヨハネの誕生(6/24)の祭日、聖ヨハネ使徒福音史家(12/27)、聖ペトロの使徒座(2/22)、聖パウロの回心(1/25)の祝日
赤:火、愛、殉教を示すシンボル
受難の主日、聖金曜日、聖霊降臨の主日、主の受難の諸祝日、使徒および福音史家の帰天の日、殉教者諸祝日で使われます。
緑:希望
年間の典礼に用いられています
紫:償い、回心の色
待降節、四旬節の他、死者のための典礼にも使われます。
金色:王位、尊厳、威風さを表す色
大きな祝日(クリスマスやイースター)などに使うことが出来る色。白の典礼色の日に司教様がこの色を着けていました。お祝いに相応しい色です。
黒:死、悲しみ、苦しみを表す色
現在はあまり使用されない色です。以前は死者のミサに使用されいたようですが、現在は白が使われるようです。死は悲しみだけではなく、「永遠の命」に与ることの喜びに重点をおくようになったからだそうです。
ピンク(バラ色):喜びの色
待降節の第3主日と、四旬節第4主日使われることがあります。待降節の第3主日は「喜びの主日」、四旬節第4主日は「バラの主日」と言われ、償いの時期(紫)に喜びが近づいていることを表します。
私の知る限りでは、私を含め回りの人もミサでピンクの祭服を見たことがないので、珍しい色だと思います。待降節の第3主日も四旬節第4主日私の所属教会では、普通に「紫」です。
青:天の色
聖母の祝日に使われることがあります。
典礼色は「聖書と典礼」でチェック
さて、この典礼色はどこで分かるのでしょうか?
ミサに行くと手にする「聖書と典礼」の2ページ目に書いてあります。この日は復活節なので「白」です。
典礼色は、祭服だけでなく祭壇周りの布の色も同じ色に統一されることもあります。所属教会ではご聖体を納めている聖櫃の布も同じ色になります。
私の所属教会では、ミサを司式している神父様の他に、ご聖体を配るために何人かの神父様が拝領時に加わります。拝領前になると、その神父様が香部屋の出入り口で待機しているのが時々見えるのですが、たまーに、あります。ストラの色が違っているときが……。典礼色が「白」なのに、「緑」のストラとか。
大抵、神父様は気がついて、ささっと変えて、何事も無かったかのように出ていらっしゃいますが、ちょっと、ドキドキします。
別の教会の勉強会に参加していた時に、典礼色について話していた神父様が、「あれねぇ〜、うっかり間違えちゃう時あるんだよね〜」と笑っていました。
うっかり間違える神父様、なんだか、親しみがわいてしまう私です。😅