洗礼は突然に 〜私が洗礼を受けるまで 6〜

私の勉強会は、しばらくは神父様と一対一でしたが、途中からもう1人加わって2人になりました。彼女は、シスターの紹介で知り合った人でした。私より少し年上の彼女は、ずいぶんと昔にカトリックの洗礼を受けたものの、とても長い間教会から離れていたそうです。

私が洗礼のための勉強をしていると言うと、彼女も「最初から勉強し直したい」と言う事で、一緒に勉強会に参加することになりました。そんな風に勉強会に通いながら、日曜のミサに行くようになって数ヶ月すると、少しづつ教会での知り合いも出来てきました。私は、教会で知り合った人たちに誘われて、修道院での勉強会などにも参加するようになりました。

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申込書は突然に

毎週日曜日のミサと勉強会に通い始めて8ヶ月くらい経った頃、勉強会の終わりに、神父様が「あっ、これ書いて」とプリントを一枚私に差し出しました。
もしや宿題?と思いきや、それは『洗礼申込書』(こんなタイトルだったと思います)でした。

……なんの前触れもなく、やっぱりこれも突然でした。😅

洗礼を受けられるのは、もっと後だと思っていたので、ちょっとびっくりしました。

私はクリスマスに洗礼を受けたので、10月頃だったと思います。私の所属教会では、大人の場合は余程でない限り、春に勉強を始めた人はクリスマスの洗礼になるようです。(本人がもっと後がいいと言えば、後にしてもらえますが)神父様は、勉強のスケジュールをそれに合わせて作っているようです。
正直、私は「まだ勉強足りない気がするけど、いいのかしら〜」と思いつつ、洗礼を受けられるのは嬉しかったので、申込書に記入することにしました。

代母と洗礼名

さて、洗礼を受けるには申込書の他に、代父母と洗礼名が必要です。

代父母は、洗礼式に立ち会い、神様との契約の証人となる人です。女性には代母、男性には代父となります。この代父母は洗礼後も教会生活の親として、信仰生活を導く役割がありますが、現在では代父母は形式上のことが多く、この役割は果たされていない印象です。

基本的には、自分で誰か親しい人にお願いをするのですが、教会内に代父母を頼める知人がいない場合がほとんどだと思います。その場合は、神父様やシスターが誰かよい人を探してくれることになります。

私の場合は、神父様が「じゃ、代母はAさんでいいんじゃない?」と言う言葉で、一緒に勉強をしていたAさんにお願いすることになりました。

洗礼名(カトリックでは霊名と言います)は一般的に、天使や聖人の名前から頂きます。

自分の思い入れのある聖人の名前を頂いたり、カトリックでは1年365日、誰かの聖人の記念日があるので、自分の誕生日の聖人を選んだりもします。
私の場合、洗礼名は神父様の一言で決まりました。

「代母の洗礼名がクララだから、フランシスカにしたら面白いんじゃない?」

それはアシジの聖フランシスコからの名前で、『フランシスカ』は『フランシスコ』の女性形です。
聖クララはアシジの聖フランシスコの弟子で、後にフランシスコ会の女子修道会クララ会を創立した人です。彼らの半生が「ブラザー・サン シスター・ムーン」という映画にもなっています。

神父様は冗談のつもりだったのかも知れませんが、私は、アシジのフランシスコのお祈りや、アシジの風景が好きだったのことと、神父様の発想が面白かったので、あっさりと「フランシスカ(フランチェスカ)」に決めました。

教皇様もフランシスコだし、なんだか良い名前だと思いました。✨

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