グレゴリオ聖歌 今年のレクイエムはアレルヤ唱追加

ネウマ譜の写真

私が参加しているグレゴリオ聖歌を歌うグループでは、毎年死者の月である11月にラテン語で死者のミサ(Missa pro defunctis)を行っています。
3年目で、やっと全曲を何とか歌えるようになってきたところなのですが、今年は楽譜が新しくなりました。あぁ、前の楽譜に書き込んだメモを書き写さねば〜💦 と思いましたが、新しい楽譜はきれいで何だか楽しい気分になります。

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SequentiaにかわってAlleluia

新しい楽譜は去年まで歌っていたSequentia (続唱)がなくなり、アレルヤ唱が追加されていました。

それまで歌っていた Sequentia はとても長い曲で、初めて歌った時は、ラテン語の単語が読めず途中でついて行けなくなる有様でした。2年間、自分でも家で練習したりして、去年のミサでやっと歌えるようになったところでした。今年はもっときれいに歌えるようにしたいな〜✨ と思っていたので、ちょっと惜しい気もします。

代わりに入ったのが Alleluia;Leatatus Sum(アレルヤ唱)です。楽譜を見た瞬間、Graduale(昇階唱) 並にメリスマが多く、「難しそう〜!😣 」と思いました。
※メリスマ:1音節に多くの音符を当てはめる装飾的な旋律法のこと。

Alleluia: Laetatus sum

私は譜読みが苦手なので、次の練習までに予習をしておかないと、歌えないまま練習が終わりそうな予感です。😅

グレゴリオ聖歌とヴェルディの「怒りの日」

グレゴリオ聖歌のレクイエム、と言っても知らない人がほとんどだと思いますが、ヴェルディの「怒りの日」、モーツァルトの「Dies Irae」と言えば、CMなどでも使われているので、一度は聞いたことがある人がほとんどではないでしょうか?

この「怒りの日」はグレゴリオ聖歌の Sequentia (続唱)と同じラテン語の歌詞です。何となく怖い感じの曲ですが、これは「最後の審判」を歌ったもので、歌詞はちょっと怖いです。

レクイエムはヴェルディ、モーツァルトの他にフォーレのものが有名ですが、フォーレのものは Sequentia が省かれています。

Sequentia はひとつの典礼文ですが、長いので、モーツァルトとヴェルディでは「怒りの日 (Dies irae)」「奇しきラッパの響き(Tuba mirum)」「恐るべき御稜威の王 (Rex tremendae)」「思い出したまえ(Recordare)」「呪われたもの(Confutatis)」「涙の日(Lacrimosa)」の6つのパートに分けて構成されています。

ヴェルディ、モーツァルト、フォーレもグレゴリオ聖歌にあるGraduale(昇階唱) 、Tractus
(詠唱)が省かれていたり、グレゴリオ聖歌の構成とは少し違いがあります。

ヴェルディ《レクイエム》「怒りの日」ライナー指揮/ウィーン・フィル

W.A. Mozart – Sequentia (Dies Irae) Requiem

こちらは大元のグレゴリオ聖歌のSequentia (続唱)です。
Dies Irae (Mass for the Dead, Sequence, Male Voices)

3つのSequentia (続唱)を聞いてみると、何だか面白いですね。大元になったグレゴリオ聖歌はヴェルディやモーツァルトのような華やかな音はありませんが、「祈りの歌」として違った魅力があると思います。

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