カトリック 魚のシンボルとキリスト教
ロザリオパーツを買うついでに、つい買ってしまった魚と十字架のミニチャーム。2個セットになっていたので、夏らしいカラーのビーズと合わせて、ノンホールピアスを作りました。
さて、キリスト教では、しばしば魚のシンボルが登場します。宗教画でも食材や料理に魚が描かれていることは少なくありませんし、カトリック教会では司祭が身につけるストラに魚のシンボルが刺繍されていたりします。
なぜキリスト教が魚のマークなのか?
キリスト教でよく見かける魚のシンボルは、イクトゥス(ギリシャ語)と言われ、弧をなす二本の線が交差したかたちで、初期のキリスト教徒が隠れシンボルとして使っていました。当時のローマ皇帝ディオクレティアヌスが、徐々に増えつつあったキリスト教徒を警戒し、抑圧・迫害されていたためです。そんな時代の中で、キリスト教徒達は魚のシンボルを使って同じ信仰を持つ仲間であることを暗示的に伝えていました。
このイクトゥスは、英語ではジーザス・フィッシュ (Jesus Fish) やクリスチャン・フィッシュ (Christian Fish) と呼ばれています。
イクトゥスは、ギリシャ語で「魚」の意味ですが、もうひとつ意味があり、それは次のギリシャ語の文章の頭文字を並べたものです。
ΙΗΣΟΥΣ ΧΡΙΣΤΟΣ ΘΕΟΥ ΥΙΟΣ ΣΩΤΗΡ
イエス、キリスト、神の、子、救世主
そして、この魚のシンボルは合い言葉のように、地面に線を描いて使われていました。1人がランダムに直線や曲線を描き、もう1人もランダムに線を描きながら相手の描いた曲線と交差させてイクトゥスの形を描いたら、お互いにキリスト教徒と確認ができる、という具合です。
聖書にもよく登場する魚
魚は、聖書の中にもよく登場します。漁師だったペトロは、「これからは魚でなく人間を取る漁師になるのだ」とイエス様に言われて弟子になりました。(ルカ 5章10節)また、イエス様が奇跡を起こして2匹の魚と5つのパンを5000人に食べさせたと言う話(ヨハネ 6章5-13節)……など、魚にまつわる話が聖書には多くあります。