Panis Angelicus が「パニック・アンジェリクス」になる

時々、聖歌隊で歌うFranckの「Panis Angelicus」は私の好きな曲の1つで、今までは主旋律を歌うソプラノパートを歌っていました。
単純に「そこしか歌えないから」と言う、やや情けない理由からでしたが、最近、4声の楽譜を使うようになり、ソプラノのパートも2つあります。そのどちらも、今までとは違う部分があります。

私はポリフォニーが歌えない

今まで一番歌う機会が多かったグレゴリオ聖歌はモノフォニー(単旋律)で、ポリフォニー(多旋律)のようにソプラノやアルトなどのパートはありません。
合唱をやっている人はポリフォニーに慣れていると思いますが、私の場合は主旋律以外のパートを歌うことに慣れていません。

学生時代に合唱部に紛れ込んでいた頃は、時々アルトを歌ったりしていましたが人数も多くパート練習をきっちりやっていたので、何とか歌うことが出来ていました。

けれど、聖歌隊は人数もそう多くありませんし、人数が少ない日はそれぞれ違うパートを歌う時もあります。

ある日、聖歌隊のリーダーから、「Panis Angelicus、どのパートも歌えるように練習しておいてね」というお達しがありました。その前の週、初めてソプラノ2のパートを歌ってみた時に、ほぼ初見と言うこともあって、練習とは言え惨憺たるものだったからです。

あわわ、えらいこっちゃ!

と音源を探して「耳コピー」をしようと目論んだのですが、配布された4声の楽譜と同じものは見つけられません。

パニック!アンジェリクス

仕方ないので、自分でキーボードを叩きながら家で練習し、何とかソプラノ2を歌えるように練習しました。

……はずなのですが、他のパートと歌ってみると主旋律を歌うソプラノ1につられて、またしても惨憺たる結果になってしまいました。

それはもはや「パニス・アンジェリクス」ではなく「パニック・アンジェリクス」と言う有様。

いざ本番(?)のミサでは、同じパートを歌うプロのメンバーにくっついて何とか歌いましたが、自分で情けなくなるような結果でした。

これではイカン!と思い、今度は主旋律のメロディーを流しながら自分パートを歌う練習をしてみました。最初は、主旋律につられてどうにもこうにもならない状態でしたが、何度も練習しているうちに、何とか歌えるようになってきました。

こんどこそ、リベンジ!きちんと歌うぞ!

……と挑んだのですが、やはり「パニック・アンジェリクス」に。もう情けないやら申し訳ないやら。前回よりは幾分マシだったとは言え、歌っていると言うレベルではなく自分の音感の悪さに涙が出そうになりました。

そもそも、きっちりと音を取れていないのです。これは音が取れるまで何度も練習するしかありません。他のパートと混じると音が取れないと言うことは、しっかりと自分の音が取れていないわけで……。

迷子になるポイントもいくつか分かったので、とにかく練習あるのみ!
脱・「パニック・アンジェリクス」です。