バチカンが舞台の美しくてスキャンダラスなドラマ 『The Young Pope』
数年前に制作されたジュード・ロウが主演しているテレビドラマがあります。ジュード・ロウがテレビドラマ、と言うだけでも興味をひいたのですが、さらにそれがバチカンを舞台にしたドラマだと言うことで、ずっと興味を持っていました。
有料チャンネルだったので見ていなかったのですが、先日、Amazon Primeで二ヶ月間99円になっていたので「二ヶ月あれば見られるし、見終わったら解約しようっと」(セコイ?)と登録してしまいました。
人間の光と闇
”The Young Pope” というタイトルのドラマは、2016年にHBOとCANAL+の共同制作、監督はイタリア人のパオロ・ソレンティーノで、バチカンの人間関係をスキャンダラスに描いています。
観て、最初に思ったのは
よくバチカンからクレーム来なかったな……
でした😅
……とは言え、先日、財務不正疑惑で枢機卿が何人か訴追されたので、内部ではドラマに近いような不祥事が色々とあるのかも知れません。
聖職者も権力を持つと愚かな行為に走ってしまうのは、なんだかとても残念で悲しい気持ちになります。
さて、”The Young Pope” ではジュード・ロウが、アメリカ人初の教皇ピウス13世(もちろん架空)を演じているのですが、ピウス13世という名前からしてなんとなくスキャンダラスな香りがします。
実在した教皇、ピウス12世は、ヒトラーやムッソリーニとの関係が問題になった人物です。
ドラマは期待を裏切らないスキャンダラスな内容で、欲にまみれた人間の姿が描き出されています。
結構えげつないし、オトナなシーンもあるので、人によっては「こんなドラマ見てられない」と感じるかもしれません。
けれど私は「結構奥が深いドラマ」だと思いました。
ドラマの中のピウス13世は、最初『悪魔』のような教皇なのですが、実際は正義と愛、そして神様をただひたすら愛し求めているように感じます。
ドラマに登場する人物は、誰もが苦しみを抱いていています。神様の姿を探しながら、自らの欲望に負けて罪を犯す人間の姿や、愛されたいと願う人間の心と渇きなど、人間の愚かさや悲しさ、光の部分と闇の部分が描かれて、信仰や生き方など様々な事を考えさせられます。
おそらく、キリスト教徒でないと理解不能な部分もあるだろうな……というドラマでもあります。
が、ジュード・ロウのファンであれば彼の魅力を十分に楽しめるドラマです。
私はAmazon Prime のスターチャンネルで見ましたが、Huluなどでも配信されているかもしれません。
衣装もセットも美しいドラマ
このドラマ、美しいのはジュード・ロウだけではありません。衣装やセットが、秀逸です。
当然ですがバチカンでロケはできないので、撮影所につくられたセットで撮影されていますが、システィーナ礼拝堂や宮殿内部など、「ロケしたの?」と思うくらい、とてもよく出来ています。
衣装もとても美しいです。
ドラマの中にありがちな、「首からロザリオ」や「その祭服の色はちょっと違う」と言うツッコミどころが全くありません。さすがにバチカンの聖職者たちを中心としたドラマだけあって、完璧、と言う感じです。
ピウス13世が纏う派手な衣装も、なんとなく「中世の堕落したバチカン」を彷彿させる雰囲気です。
何と言っても、ジュード・ロウが男前なのですよねぇ……。
日本語のタイトルに「美しき異端児」とサブタイトルが付いているだけあります。
数年前の映画「サン オブ ゴッド」のイエス様を演じた俳優さんも、イケナイ妄想に走りそうな男前っぷりでしたが、ジュード・ロウの演じる教皇も「これはイカン」と言う男前っぷりです。
続編の『The New pope』も制作されていて、こちらはジョン・マルコヴィッチがイギリス人の新教皇を演じています。
イギリス人のジュード・ロウがアメリカ人、アメリカ人のジョン・マルコヴィッチがイギリス人を演じるなんてちょっと面白い気もします。
こちらはAmazon Prime Videoのスターチャンネルで配信中で、現在(2021年7月)エピソード7まで配信されています。
ジョン・マルコヴィッチ演じるブラノックス(ヨハネ・パウロ3世)が、教皇に就任する前、すんごいお屋敷に住んでいるので「枢機卿って聖職者だよね?めっちゃ個人資産持ってそうだけど、アリなの?」なんて思ってしまいました。
ブラノックス、めっちゃオシャレだし、めっちゃ女の人に興味示してるし……。
この続編にも、ジュード・ロウ扮するピウス13世が登場していて、エピソード7では、彼が白いビキニ型の水着一枚で、海の中から現れ、ビーチをモデルウォーク(?)しているシーンから始まります。
下着にも見える白い水着が、あんなにかっこよく見えるのはジュード・ロウくらいじゃないか?
と思ってしまいました。
プロモーション用の動画ですが、ちょっとセクシーなので、苦手な方はご注意を……。
なんだか久しぶりの更新は、煩悩(?)丸出しな記事になってしまいました😅