クリスマスの主役はチキン?ターキー?〜「なければチキンでいいじゃない」日本式聖夜論〜

この時期になると、必ず話題になるのが
日本のクリスマス=チキン問題。
そしてこう言う人もいる。
「本当はターキーでしょ?うちはターキーよ」
……ちょっとドヤ顔してたり。
でもそのターキー、どこから来た?
確かに、欧米のクリスマスのイメージには
丸焼きのターキーがあります。
実際、アメリカでは
- 感謝祭(サンクスギビング):ターキー
- クリスマス:ターキー(またはハム、ローストビーフ)
という家庭も多く、
アメリカ人の友人はこう言っていました。
「感謝祭のターキーの残りが、延々と続く」
……それを聞いて思いました。
クリスマス、またターキーなのね。
じゃあ「クリスマス=ターキー」は正解?
結論から言うと、
- 世界共通の正解 → ×
- アメリカ文化としては → ○
なので、
「本当はターキーでしょ?うちはターキーよ」
と言ったあの知人は、
半分正解、半分ズレてる😅
感謝祭とクリスマスと
「欧米のごちそう」が、
頭の中で全部混ざっている感じ。
そして日本には、黒幕がいる
ここで登場するのが、
日本のクリスマスチキン文化の黒幕。
だいたいこの人です。
👉 ケンタッキー・フライド・チキン
1970年代、
「七面鳥が手に入らない日本で、どうクリスマスを祝うか」
という問題に対して、KFCが放った一言。
「クリスマスにはケンタッキー!」
これが、すべての始まり。
なぜKFCが勝ってしまったのか
当時の日本は、
- 七面鳥はほぼ流通していない
- 家にオーブンがない
- でも「欧米っぽいクリスマス」はやりたい
そこに現れたのが、
- 骨付き
- 丸焼き感
- 予約できる
- 買うだけ
という、条件をすべて満たしたフライドチキン。
で、こう思いました。
「ターキーがなければ、チキンでいいじゃない」
(※マリー・アントワネット風)

この瞬間、
日本独自のクリスマス文化が確定します。
こうして誕生した、日本式クリスマス
結果どうなったかというと、
- クリスマス=チキン
- 予約必須
- 行列発生
- 年に一度のKFC最繁忙期
という、
世界的にもかなり珍しい現象が完成。
海外の人から見ると、
「なぜクリスマスにファストフード?」
となりますが、
日本的にはめちゃくちゃ合理的。
ただ、教会的に言うと、主役はそこじゃない
一応、そっと言っておきます。
カトリック的に見ると、
- 主役:イエス・キリスト
- メインイベント:ミサ
- チキン:自由
- ケーキ:自由
チキンを食べなきゃいけない決まりも、
ケーキ必須ルールもありません。
極端な話、
おにぎりでもOK。
それでも、日本のクリスマスは嫌いじゃない
ツッコミどころは満載だけど、
- イチゴが高いと「聖夜がピンチ」
- ターキー問題でドヤ顔が発生
- 黒幕はKFC
- でもみんな楽しそう
このゆるさ、
日本らしくて嫌いじゃない。
キリスト教徒としてはチキンとケーキに主役を奪われて複雑な心境ですが、
多分、私もチキン食べてます😅
おまけ:世界のクリスマスディナー事情 ざっくり&偏見込み(←重要)
まず大前提として、
クリスマスの食事に“世界共通の正解”はありません。
国ごと、地域ごと、家庭ごとに全然違います。
なので「これが本場!」というより、
「その国の年末のごちそう」
と考えると良いかも。
イギリス・アメリカ圏
王道:ロースト系どーん
いちばんイメージしやすいのがここ。
- ローストターキー
- ローストチキン
- ローストビーフ
- マッシュポテト
- グレイビーソース
- スタッフィング(詰め物)
いわゆる
オーブンどーん文化。
ちなみにターキーは
「クリスマスの定番」というより
感謝祭からの流れで定着した側面が強いです。
なので、
- 家族が多い
- 大きなオーブンがある
という条件がそろって、初めて成立する料理。
日本で再現しにくいのも納得。
フランス
ちょっと大人で重たい
フランスは急に渋くなります。
- フォアグラ
- オイスター(牡蠣)
- サーモン
- 七面鳥や鶏のロースト
- デザートはブッシュ・ド・ノエル
「わぁ華やか!」というより、
年末の本気ディナー
という雰囲気。
ワインが主役感すらある。
イタリア
肉より魚?しかも前夜が本番
イタリアはちょっと特殊で、
- クリスマス・イブは肉を控える
- 魚介中心の食事
という地域も多いようです。
タラ料理、パスタ、魚介の前菜がずらっと並ぶ。
で、25日は家族でがっつり。
「一日で終わらせない」
のがイタリアらしい。
ドイツ・中欧
ソーセージと素朴な安心感
ドイツ周辺は、
- ソーセージ
- ロースト肉
- ザワークラウト
- パン
- クッキー(大量)
豪華だけど、
どこか家庭的で温かい。
「市場のクリスマス感」がそのまま食卓に来た感じです。
スペイン・南欧
だいたい遅い、量が多い
- 夜遅くまで食べる
- 何時間も続く
- とにかく量が多い
「イベントは長時間」が基本。
日本のチキンは伝統というより「最適化」
ここまで見ると分かるのですが、
- 本場は「家で時間をかけて作る」
- 大人数前提
- オーブン必須
それを日本でやるのは、正直かなりハード。
そこで、
- 手軽
- ごちそう感
- 予約できる
という条件を満たした
フライドチキンが定着したのは、かなり合理的。
つまり日本のクリスマスチキンは、伝統というより最適化。
「日本は日本で、面白い進化をした」
ということではないでしょうか?


