祈りの証が物語るロザリオ 〜色落ちは「劣化」ではなく「祈りの証」〜

お気に入りのロザリオは、使えば使うほど愛着がわいてきます。
先日、ふと手元のロザリオを眺めていたら、あることに気づきました。
私が大切にしているロザリオの一つに、バラの形をしたビーズがあります。もともと白いバラの表面に、繊細な金色のペイントが施されていました。まるで本物のバラに金の露が降りたような、美しい輝きを放つビーズです。
ところが、そのビーズの指がよく触れる部分。金色が少しずつ薄くなってきていました。
最初は「お気に入りのビーズが……!」とちょっと寂しい気持ちになりました。
でもすぐに思ったのです。
これは祈りの摩耗痕。私がこのロザリオを握りしめ、祈りを重ねてきた証なのだ、と。
そう思うと、小さな変化が愛おしく感じられるようになりました。まるでロザリオが、私の祈りをひとつずつ覚えていてくれるみたいです。
色落ちは「劣化」ではなく「祈りの証」
ロザリオは祈りの回数を数える道具、とよく言われます。
でも実際には、ただ数字を刻むだけではありません。
ビーズが指に馴染む感覚、色が少しずつ薄れていく様子──それらすべてが、私たちが祈ってきた時間や信仰の歩みを物語ってくれているのだと思います。
木製ビーズなら使うほどに艶が増し、深みを帯びて「育つ」ように変化します。
一方で表面加工のビーズは色が剥がれていきますが、それもまた「祈った証」として刻まれていくのです。
大切なロザリオを長く使うために
もちろん、できるだけ美しい状態で長く使いたいですよね。
実際にお客様から「センターピースが時間とともに少しベタつくようになった」とご相談を受けたことがあります。カメオ風のマリア様が美しいデザインでしたが、素材の特性による経年変化のようでした。
在庫の同じパーツを確認してみると、やはり少しベタつきがあるものが……。
試しに、
- ウェットティッシュで優しく表面を拭く
- 完全に乾燥させる
- 透明なマニキュアを薄く塗る
この手順で直してみると、ベタつきがなくなり、マットだったセンターピースに光沢が出てちょっと新しい表情に。レジンを使われる方なら、レジン液でも応用できます。

ロザリオは祈りの旅のパートナー
お気に入りのロザリオは、単なるアクセサリーではなく、私たちの祈りの旅に寄り添ってくれる大切なパートナー。
ロザリオは祈りの証を刻む道具です。 色の変化も、小さな不具合も、そのロザリオと共に歩んだ時間の証。私たちが祈るたびに、ロザリオもまた少しずつ姿を変えながら、祈りの歴史を刻んでいきます。
だからこそ、ロザリオの変化を恐れず、祈りとともに育っていくものとして大切にしたいと思います。
追伸: 来月の「ロザリオ月」に向けて、白い薔薇にゴールドのペイントが入ったビーズで、特別なロザリオを制作中です。
祈りを重ねるうちに、きっと真っ白な薔薇へと育っていく――そんな祈りの物語を込めた一品になる予定です。


