Lucis Creator Optime のロザリオ—闇を照らす光

Lucis Creator Optime Rosary

コンサートで歌う曲の中に、久しぶりに見るタイトルがありました。

グレゴリオ聖歌《Lucis Creator optime》。

以前に歌ったことのある曲なのですが、楽譜を見ながら、

「……どんな曲だったっけ?」

となりました(笑)。

そこで久しぶりに旋律を思い出しながら歌ってみると、少しずつ記憶が戻ってきました。

そして改めて歌ってみて感じたのが、光の美しさでした。
柔らかく包み込むような光というより、暗闇の中にすっと差し込む、どこかシャープな輝き。

さらに歌詞を追っていくと、そこには光と闇だけではなく、人の弱さを見つめ、祈り、清めを願い、再び神へと心を向けていくような、美しい「祈りのグラデーション」があります。

今回は、そんな《Lucis Creator optime》の世界をイメージしてロザリオを作りました。

日が沈むときに歌われる「光の創造主」

《Lucis Creator optime》は、伝統的に日曜日の晩課で歌われてきた聖歌です。
タイトルは「光の創造主」を意味します。

聖歌は、天地創造の初めに光をもたらし、朝と夕を定められた神への呼びかけから始まります。

そして今、一日が終わろうとしている。
昼の光が少しずつ失われ、夜の闇が訪れようとする時間に、「光の創造主」へ祈りを捧げる。

晩課という時間に、この言葉を歌うことそのものが、とても美しいと思います。

けれど、ここで歌われる「光」は、目に見える太陽の光だけではありません。
聖歌はやがて、人の心の内側へと向かっていきます。

光から闇へ、そして祈りへ

一日の終わりとともに夜が訪れるように、人の心にも弱さや迷いがあります。

罪によって心が重くなり、永遠のものを見失い、自ら過ちに囚われてしまうことのないように。
悪しきものを避け、清められ、心を天へと向けることができるように。

《Lucis Creator optime》では、天地創造の「光」から始まった歌が、夕暮れと夜へと移り、やがて人間の内側にある闇へと向かっていきます。

そして、その闇の中からもう一度、神へと心を向けて祈る。

久しぶりにこの聖歌を歌いながら、私はその移り変わりがとても美しいと感じました。

光から闇へ。
闇の中で自分自身を見つめ、祈りへ。
そして清めを願い、再び光を求める。

まるで色が少しずつ変化していくような、静かな「祈りのグラデーション」です。

今回のロザリオでは、その移り変わりを石の色と光で表現してみました。

夜の深みと、揺らぐ光

ロザリオのベースに選んだのは、深い黒のオニキスです。

日が沈んだあとの夜。
静寂。
そして、人の弱さや心の奥にある闇。

ただし、今回表現したかった「闇」は、単純に恐ろしいものや悪を意味する黒ではありません。

一日が終わり、静けさの中で自分自身を見つめる時間。

そんな晩課の夜の深さも、この黒に重ねています。

そこに合わせたのが、シルバーオブシディアン。
一見すると黒に近い石ですが、光を受けると銀色のシラーが浮かび上がります。

完全な闇になる少し前。

昼の光が消え、夜へと移り変わっていく宵闇のような、揺らぐ光です。

そして、ゴールデンラブラドライト。

黒と銀の中に浮かぶ金色の輝きを、暗闇の中で求める「創造主の光」として選びました。

さらに、カット入りのクリスタルを添えています。

こちらは柔らかく滲む光ではなく、暗闇をすっと穿つような、一筋の光。

久しぶりに《Lucis Creator optime》を歌ったときに感じた、あのシャープな輝きを表現しています。

黒から銀へ。
銀から金へ。
そして、透明な光へ。

夜の深みと、その中に現れる光。

色だけではなく、石それぞれが持つ光り方の違いも、このロザリオでは大切な要素になりました。

「光の創造主」を表す珠

主の祈りの珠には、20面カットの天然水晶を使いました。
両端には、小さなボタンカットの天然水晶を。

ここには、あえて色のある石を入れませんでした。
すべて透明な天然水晶です。

光を受けると、カットされた面がきらりと鋭く輝きます。

黒を基調とした重厚でストイックなロザリオの中で、この珠だけは、迷いのない明確な光として存在します。

《Lucis Creator optime》。

「光の創造主よ」と呼びかける、その言葉を象徴する珠にしたいと思いました。

日が沈んでも、光は消えない

晩課は、一日の終わりに捧げる祈りです。

昼の光は失われ、やがて夜が訪れます。

けれど、《Lucis Creator optime》は、ただ闇を恐れる歌ではありません。

光を創られた方を思い、自分自身の弱さを見つめ、悪から遠ざかり、清められることを願う。

そして、目に見える光が失われても、確かな光を求めて祈る。

久しぶりにこの聖歌を歌ってみて、私はそんな祈りの美しさに改めて気づきました。

黒の深さ。
銀色の揺らぎ。
闇の中に浮かぶ金色。
そして、鋭くきらめく透明な光。

日が沈み、静かな夜が訪れるときにも、闇の中には確かな光がある。

そんな《Lucis Creator optime》の祈りを、一粒一粒の珠に重ねて作ったロザリオです。

作品詳細

作品名Lucis Creator Optime のロザリオ—闇を照らす光
素材オニキス(天然石)、シルバーオブシディアン(天然石)、ゴールデンラブラドライト(天然石)、溶錬水晶 約6mm、クリスタル(天然石) 8mm
サイズ全体の長さ:約580mm / 輪の長さ:約680mm
十字架約45 × 28mm イタリア製
メダイ約18× 15mm イタリア製

Gallery & Motion
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