Ave Maris Stella II — 夜の海を照らす星のように

グレゴリオ聖歌 Ave Maris Stella をテーマにしたロザリオを作りました。
実はこの聖歌をテーマにしたロザリオは二作目です。
前回の Ave Maris Stella では、海そのものの美しさを表現したいと思っていました。
エメラルドグリーンの海。
光を受けてきらめく水面。
穏やかな波。
そこに「海の星」と呼ばれるマリア様の優しい導きを重ねた作品でした。
けれど今回は、まったく違う風景が見えていました。
海ではなく、夜の海
Ave Maris Stella はラテン語で「海の星」。
古くから聖母マリアを讃える美しい聖歌として歌い継がれています。
前回は海の色に惹かれました。
けれど今回は、なぜか海そのものよりも「星」の存在が心に残りました。
深い夜の海。
どこまでも続く暗闇。
そして、その上に広がる満天の星空。
今回のロザリオは、そんな風景から生まれています。
歌っていると見えてくる景色
これは少しグレゴリオ聖歌オタクな話かもしれません。
Ave Maris Stella を歌っていると、私は時々不思議な感覚になります。
まるで夜の海に浮かんでいるような気分になるのです。
周囲は真っ暗。
どこが岸なのかも分からない。
けれど不思議と怖くありません。
水面には星の光が映り、
空にはひときわ美しく輝く星があります。
その光を見上げながら、静かに漂っているような感覚。
不安になるはずなのに、なぜか心は穏やか。
Ave Maris Stella を歌っていると、そんな風景が浮かぶことがあります。
ラピスラズリで描いた夜空
今回選んだ主役の石はラピスラズリです。
深く落ち着いた青は、昼の海というよりも夜空と夜の海の色。
その静かな青の中に、星の光を映したかったので、カット入りの天然水晶をアクセントにしました。
きらきらと主張する輝きではなく、
静かな水面に映る星の光。
ふと視線を落とした時に見つける小さな光。
そんな存在です。
星を見上げるための珠
主の祈りの珠には、スターラウンドカットのラピスラズリを選びました。
今回の作品で表現したかったのは海そのものではなく、導いてくれる星だったから。
夜空に輝く星。
進むべき方向を示してくれる光。
Ave Maris Stella の世界を形にするなら、この珠しかないように思えました。
前作との違い
同じ Ave Maris Stella をテーマにしながら、前回と今回では見ている景色が違います。
前回は、
美しい海。
マリア様の優しさ。
柔らかな導き。
どちらかといえば、穏やかで包み込むような世界でした。
一方で今回の作品は少しシャープです。
夜の海。
暗闇。
迷い。
そして、その中で見つける光。
海の美しさよりも、導いてくれる星の美しさに心を向けています。
見失った道の先に
人生の中には、自分がどこにいるのか分からなくなるような時があります。
先が見えない時。
迷っている時。
希望を見失いそうな時。
そんな時に必要なのは、大きな光ではないのかもしれません。
ただ一つの小さな光。
進む方向を示してくれる光。
それだけで十分なことがあります。
星が船乗りを導いてきたように。
Ave Maris Stella が歌い継がれてきたのも、そんな願いがあったからなのかもしれません。
Ave Maris Stella
「海の星」。
このロザリオは、夜の海を照らす星をイメージして制作しました。
暗闇の中でも消えることのない光。
見失った道を再び見つける喜び。
そして、その先へと静かに導いてくれる希望。
そんな願いを込めたロザリオです。
作品詳細









| 作品名 | Ave Maris Stella II |
|---|---|
| 素材 | ラピスラズリ 約6mm、クリスタル 約6mm、ラピスラズリ 約8mm |
| サイズ | 輪の長さ:約680mm / 全体の長さ:約490mm |
| 十字架 | 約55mm x 35mm イタリア製 |
| メダイ | 約25x12mm イタリア製 |
Gallery & Motion
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