Asperges me のロザリオ

Asperges me のロザリオ

グレゴリオ聖歌 Asperges me をテーマに、ロザリオを作りました。

灌水式で歌われるこの聖歌は、水による清めを願う祈り。
静かで、どこかひんやりとした空気をまとったような響きが印象的です。

水のイメージから始まったロザリオ

最初にこの聖歌をテーマにしようと思ったとき、
頭に浮かんだのは、とてもシンプルなイメージでした。

「水の聖歌だから、淡いブルーかな」

透明感のある青い石。
光を受けてきらきらと揺れるような、
聖なる水のイメージです。

やわらかくて、清らかで、
少しだけ光を帯びたようなロザリオ。

……と、ここまでは順調だったのですが。

歌詞を読んで、イメージが変わる

改めて歌詞を読み返してみると、
ふと、違和感がありました。

あれ、思っていたよりも「白」のイメージが強い。

ヒソプの枝で清めてほしいという願い。
そして「雪よりも白くなるように」という一節。

水そのものというよりも、
「清められた後の状態」に重心があるように感じました。

……ちゃんと歌詞を読め

という話なのですが。

聖歌あるあるとして、
「雰囲気でイメージして、後から歌詞で修正される」
というのは、まあ、あるよ、ね。(と言い訳)

水ではなく「白」へ

そこから、最初のイメージは大きく変わりました。

淡いブルーではなく、白。
しかも、完全な白ではなく、少し揺らぎを含んだ白。

選んだのは、ホワイトオニキスです。

真っ白なものだけでなく、
わずかにグレーの筋が入ったものも混ぜています。

それは、すでに完全に清い状態ではなく、
清められていく途中のような質感。

水によって変化していく、その過程を表現したかったからです。

ヒソプの枝と、清めの始まり

そこに合わせたのが、グリーンアパタイト。

ヒソプの枝の象徴として選びました。

水を振りかけるための枝。
清めのはじまりに触れる存在。

ほんの少しの緑が入ることで、
白の中に生命の気配が生まれます。

水のかたちとしての水晶

そして、水そのもののイメージは水晶へ。

溶錬水晶のカットは、
水の揺らぎや光の反射を思わせるような輝き。

完全に静止した透明ではなく、
わずかに動きを感じる透明感です。

主の祈りの珠には、天然水晶を。

こちらはより静かで、重心のある存在として。
清めの中心にある、揺るがない核のように配置しました。

水と白のロザリオ

こうして出来上がったのは、
水と白を軸にしたロザリオ。

けれどそれは、最初に思い描いていた
「きらきらした水」のイメージとは少し違うものになりました。

もっと静かで、もっと厳かで、
ゆっくりと整えられていくような質感。

触れることで整えられていくもの

このロザリオは、強い印象を与えるものではありません。

むしろ、触れることで少しずつ変わっていくような、
静かな存在です。

水に触れたときのように、
少しずつ、澄んでいく。

そんな祈りの時間に寄り添うロザリオになればと思います。

作品詳細

作品名Asperges me のロザリオ
素材ホワイトオニキス(天然石)、グリーンアパタイト(天然石)、クリスタル(溶錬水晶)約6mm、クリスタル(天然石) 8mm
サイズ輪の長さ:約670mm / 全体の長さ:約480mm
十字架約45 × 28mm イタリア製
メダイ約20 × 20mm イタリア製

Gallery & Motion
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