グレゴリオ聖歌|Regina Caeli ― アレルヤがあふれる復活節のマリア讃歌

前回は、四旬節から聖週間にかけて歌われる
Ave Regina Caelorum
をご紹介しました。
今回はその次に歌われる、
Regina Caeli(レジナ・チェリ)
を見てみたいと思います。
個人的には、
4つの季節のマリア讃歌の中で
いちばん「キラキラしている曲」
という印象があります。
短い曲ですが、何度も繰り返される
「アレルヤ」
のおかげで、復活祭の喜びがそのまま音楽になったような一曲です。
Regina Caeliとは?
Regina Caeli は、
「天の元后、喜びたまえ」
という意味です。
伝統的には、
復活祭から聖霊降臨まで
歌われるマリア讃歌です。
四旬節が終わり、教会にアレルヤが戻ってくる季節。
その喜びを象徴するような曲です。
歌詞には何が歌われているの?
Regina Caeli の歌詞はとても短く、
内容もわかりやすいものです。
Regina caeli, laetare, alleluia.
天の元后よ、喜びたまえ。アレルヤ。
から始まり、
Resurrexit sicut dixit, alleluia.
主はおことばどおり復活された。アレルヤ。
と続きます。
主題ははっきりしています。
キリストの復活です。
マリア様への歌なのに主役は復活
面白いのは、
マリア讃歌でありながら、歌詞の中心にあるのが
キリストの復活であることです。
Alma Redemptoris Mater が受肉を見つめ、
Ave Regina Caelorum が栄光のマリアを讃えていたのに対して、
Regina Caeli は
「復活を喜ぶマリア」
を歌っています。
だから曲全体が明るいのです。
なぜ復活節に歌われるの?
四旬節の間、
教会では「アレルヤ」を歌いません。
復活祭になって初めて、アレルヤが戻ってきます。
Regina Caeli は、その喜びを象徴するように
アレルヤを何度も繰り返します。
歌詞を見ているだけでも、まるで鐘が鳴り響いているようです。
少しだけオタクな話
Regina Caeli を初めて聴いた時、
私は
「なんだかキラキラしている曲だな」
と思いました。
もちろんグレゴリオ聖歌なので、
オルガンの華やかな音があるわけではありません。
それでも、アレルヤが繰り返されることで、
他のマリア讃歌にはない輝きがあります。
Alma Redemptoris Mater の静けさ。
Ave Regina Caelorum の気高さ。
それに対して Regina Caeli は、
純粋な喜び
に近い印象です。
教会で歌ってみて感じたこと
今年の復活節、私の所属教会では
土曜日の夕方のミサで閉祭後の歌として Regina Caeli を歌いました。
普段のミサでは、
グレゴリオ聖歌を歌う機会はほとんどありません。
そのため、閉祭後の歌として
季節に合ったマリア讃歌を歌おうということになったのです。
実際に歌ってみると、
復活節の季節感を思った以上に強く感じました。
教会暦は本やカレンダーで知るだけでなく、
歌うことでも体験できるのだなと思います。
まとめ
Regina Caeli のポイント
- 復活節に歌われるマリア讃歌
- キリストの復活を喜ぶ内容
- アレルヤが何度も登場する
- 4つのマリア讃歌の中でも特に明るい雰囲気
- 復活祭の喜びを感じられる一曲
待降節には Alma Redemptoris Mater。
四旬節前には Ave Regina Caelorum。
そして復活節には Regina Caeli。
季節ごとに歌い分けられるマリア讃歌を知ると、
教会暦の流れが少し身近に感じられるかもしれません。
さて、次はいよいよ最後の一曲。
「涙の谷を歩む私たち」の祈りとして親しまれてきた
Salve Regina
をご紹介したいと思います。
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