頼れる人がいない日の聖歌隊あるある|震える声も、祈りになる

うなだれる天使

普段は3人で何とかやっている聖歌隊。
そのうちの1人はプロのソプラノ。精神的支柱。

でも…
たまーに、その人が来られない日がある。さらに、もう一人も来られない日もある。

そんな日は、一人で頑張ることになる、レアケース。
もはや聖歌「隊」ではなく、歌係。

前で先唱を歌うのは平気。なのに楽廊で一人ってものすごく緊張します。

朝から「今日は一人…」が頭から離れない

次の土曜はぼっち。それが判明した時から平静を装ってるけど、心の中ではずっと
「神さま、この日だけは…この日だけは、苦手な曲がありせんように…」

なのに、そんな日に限って苦手な曲のオンパレード。

「まさかの難曲ラッシュ!?祈り、届いてない!??」

滅多に歌わないやつとか、一番苦手なやつとかくるパターン。もはや試練?あるある。

立ち上がった時点で汗かいてる(まだ歌ってない)

「奉納の歌」ってアナウンスされた瞬間、
心の声が「あぁ、とうとう来た今日の一番苦手なやつ……」

譜面を開いた手がうっすら震える。
そして、まわりに誰もいない現実にじわじわ汗がにじむ。

「ああ今日もまた魂だけが先に天に召されそう

一人で歌うと、歌声というより「音の影」みたいなものになる

一人で歌い出すその瞬間。

「声、震えてる!テンポも不安定!でも今さら止まれない!」

そして音を外した時は…

ゴニョゴニョ誤魔化す!それでも『こういう歌ですけど何か?』の顔で歌い切る!

「この曲、もともと曖昧な雰囲気なんです感」を全身から放つ。

オルガニストさんの優しさが沁みすぎて泣ける

そんな日、
オルガニストさんがテンポゆっくりにしてくれたり、音を拾いやすくしてくれたり。

後で
「大丈夫、ちゃんと歌えてたよ」
って言われたら、泣きそうになる。

いや、泣いてる。

一人で歌い切ったその日、自分をちょっと誇らしく思っていい

確かに盛大に音も外した。
歌い終わってから、冷や汗ダラダラで魂がどっかに行きそうにもなった。

でも――
あの時、私は「祈り」を止めなかった。
震えても、音がずれても、それでも「歌は祈り」だから。

……と自分を励ます。

おわりに

教会の聖歌隊は、完璧ではないかもしれません。
3人でも、1人でも。

けれど、きっと、不安な心でさえ、神さまは受け取ってくれる。

そしてまた次の週には、仲間と一緒に歌えることに心から感謝する。
「歌える日が、ありがたい日」
そう実感するのも、小さな聖歌隊のあるあるです